サシャの目から大粒の涙がハラハラとこぼれ落ちる。
生れてまだ数年なのに
小さな体で大きな葛藤を抱えていた。
お母さんと家族の彼女を包む大きな愛が素敵で
それだけで見てよかったと思えるほど。
バレエ教室で“自由に踊る”というレッスンがあったが
その時の彼女はとても固くぎこちなかった。
結局、女の子としてバレエをすることは許してもらえず
この教室からは追い出されてしまった。
一方、家の庭?で自己流バレエをするサシャ。
とてものびのびとして自由で天使のようだった。
「誰にでも生まれてきた使命がある。」
とサシャのお母さんは言う。
サシャだけでなく、きっと私も、あの人も全ての人がそうなのだ。
そう思うと泣きそうになった。
誰かが誰かに影響を与え、そして何かを受け取っている。
サシャがサシャらしい人生を送るのを見て
私もまたそうありたい、という勇気を受け取った。