ドラミネーター

リトル・ガールのドラミネーターのレビュー・感想・評価

リトル・ガール(2020年製作の映画)
3.0
 「生まれる時に性別を選べなかっただけ」といった意味の台詞を放つ人物がいたが、その捉え方は少し引っかかった。「性別を選べない」は"当たり前"のことである。生物学的に、性別に本人による選択性はない。LGBTについて議論する際には、「選べない身体的な性」と「自認している性および恋愛感情を抱く対象の選択性の権利の保障」との違いはきちんと区別しなければならない。現在「性的マイノリティ」とされている人たちは「性別を選べなかった」からマイノリティとされているのではなく、身体的(生物的)な性と自認するおよび恋愛対象として同性を選択することに対して「社会が不寛容」だからマイノリティとされているのである。議論すべきは、今後社会がどのように彼ら/彼女らを受け止めていくのか、ということである。

 バレエ教室で一人だけ服の色が違っていたのは見ていてとても辛かった。