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チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ーのCBのレビュー・感想・評価

3.7
ロシアの暗い一面、同性愛者迫害のドキュメンタリー。

ロシアというと綺麗な街、美しい建築物、広大な土地、強さに執着のある国、ヴォッカとアルコール依存症といったイメージ。獣のように逞しい男性像が求められる。強者が弱者を見捨てる国。水面下での抑圧はもはや伝統みたいになってるんだろう。

本当に恐ろしいことは、誰にも見えないところで静かに淡々と行われる。被害者の悲鳴も聞こえない、抵抗も見えないところで容易く残虐な行為が行われる。表面上は穏やかで秩序だっているように見えて、内情は非常に脆い。人々は身に降りかかるプレッシャーから逃れようと弱者を虐め抜いては命を奪ってしまう。

システムが人を腐敗させるんだろう。それも至る所全ての人間を権威の虜にしてしまう。

この21世紀に、気に食わない者を気に入らないからって殺すなんて。

忘れられない一言。「チェチェンにはゲイはいません」
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