このレビューはネタバレを含みます
ドキュメンタリーも結局は一部分だから。
これだけが真実ではないという前提ではあるけども。
この作品を見ている限りでは、平手さん以外のメンバーに対する運営の大人達の対応があまりにも酷すぎました。
まず、偉そうに上から目線でアドバイスや叱咤激励をする前に、平手さんをステージに連れて来られなかった自分達の責任を認めて謝る事から始めなさいよと。
それが仕事仲間に対しての筋だろう。
後、人に大切な話をする時は脚を組むな。
…こんな当たり前の事もできない品格のカケラもない大人達と一緒に仕事をしていくのは、多感な思春期の女の子達には想像もつかない程のストレスだろうと思いました。
ただ、もしかしたらそれも狙いなのかもしれません。
敢えて、繊細な女の子たちに理不尽を味合わせ、傷つけ、苦しめ、限界まで追い詰める。
それを表現の原動力に変えていたのかもしれない。
それは平手さんに対する対応も含め。
大人や、社会への反骨心。
それが欅坂46の一部ではあったなと。
ただ、2019年ライブでの『不協和音』の平手さんの「僕はイヤだ!」は、強さよりも苦しさの方がまさってしまっていて…観ていていたたまれなかったです。
…そんな大人達の思惑を感じ、結局は、女の子達は使い捨ての商品なんだなと。
終盤の、振付師のTAKAHIROさんの「線で見守る」というコメントに静かな怒りを感じて、好感が持てました。
この作品を通して、アイドルビジネスの闇を感じる事ができたので。
そういう意味では、真に迫るドキュメンタリーだったのではないかと思います。
欲を言えば、もっと他にマイクを向けるべき大人はいたとは思いますが…。
だからこそのタイトル『僕たちの嘘と真実』なのかもしれませんね。