まず、今作は欅坂46のファン以外には全くおすすめは出来ない。
センターの子何で辞めたんだろうくらいの気持ちでは只々2時間無駄に過ごすだけになりそう。
ファンと言っても、初期から最新までの流れやメンバー各々の関係性などまで理解しているかなりコアな層に向けて作られているなと感じた。
予告では、このグループの全てを話しますみたいに作られていると解釈しているが、正直なんの答え合わせにもなっていない内容だった。
脱退した元センターの平手友梨奈が雑誌のインタビューにて、「この映画が全てではない。都合のいいように編集も出来る。時が来たら自分の口から話したい」といった風に答えているのを読んでいたので、今作に対する期待値は著しく低くなっていたが、それよりも下回る満足度だった。
心のどこかで、推しの可愛いシーンあるかななど浮ついた気持ちがなかったといえば嘘になるが、結果劇中一ミリもそんなシーンはなかった。
今回視聴したのが前夜祭イベントという事で、トータル約3時間あったのだが、上映前のトークイベントですらなんとも言えない空気感だった。
これに関しては、MCの方が大戦犯という認識でいる。
良かった点で思い浮かぶのは、劇中いろいろな過去のライブシーンが使われているのだが、その際にメンバーのマイクに入っている息遣いやシャウトのような生もの感を味わえた所。
個人的に好きな曲TOP2の「角を曲がる」「黒い羊」の演出。
この2点に限る。
以上が観終わった後の率直な感想。
トークイベントにて、高橋監督がパンフレットも是非とおっしゃっていたので読んだ後の感想も。
監督が起用されたのがおよそ一年半前。それまでにグループとの関わりは一切なし。
まずここまで読んで、それなら映画の解釈も少し変わってくる。
「タイトルの嘘と真実は文字通りの意味ではない。ただの暴露映画ではなく、音楽映画を目指した。参考になった作品は※市民ケーン*ファイトクラブなど。
確かに市民ケーンと聞くと中々合点がいく構成だった。
タイトルの文字通りでないというのは、与えられた短い期間などでの最善策だなと理解も出来た。
人によっては逃げだと揶揄する人もいるだろうけれども。
パンフレットのメンバーに対しての質問コーナーも面白かったので、購入はおすすめしたい。
結局、平手友梨奈本人から話がされるまでこの作品はあまり意味を持たないのではと思う。
ロッキンオンジャパンという雑誌の最新号にロングインタビューが掲載されているので、鑑賞前に読んでおくと鑑賞後のダメージが少なくなるかなとも思う。
時系列と尺の都合上、新2期性に全くフォーカスが当たってなかったので、今後しっかり報われて欲しい。