kazu1961

大怪獣のあとしまつのkazu1961のレビュー・感想・評価

大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)
3.2
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-077
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋怪獣映画好きの私にとっては、“倒された怪獣の死体処理はどうなるの?”、この命題に答えを出してくれる作品だろうと興味津々、公開前に劇場を予約してしまいました。。。そうしたところこの酷評の嵐!!逆にこれだけ“ひどい映画とは?”という逆の意味の興味が大きくなった状態での鑑賞でした。なので腹立たしさはなく、俯瞰して作品を鑑賞するという珍しいパターンに。。。

🖋何でこんな作品になったのかは、やはり三木聡監督のある意味為せる技、彼のモットーとする“不条理”という作風が受け入れられることなく、観客に不条理の気持ちを起こさせてしまったんでしょうね(笑)。

🖋 松竹と東映が創立以来、初タッグを組んだ作品であり、山田涼介、土屋太鳳、濱田岳、オダギリジョー、西田敏行などの豪華俳優陣を使いながら。。。『平成ゴジラ』シリーズや『ウルトラマン』などのあとしまつのリアリティを期待していたのに。。。なのに。。。という人が多いと思います。

🖋とにかく全編にわたって脈絡のないギャグのかましっぱなし!全く笑えなくて、劇場も静まり返って、これはこれでほんと不気味(笑)。。。あまりにもリアリティに欠ける作風とストーリー展開になっていることが不評の一番の理由でしょうね。でもこれは割り切って考えると現代日本の政府の無能さを思いっきり揶揄した遊びかもしれません。。。しかもエンドロールの最後でダメ押しが来ましたね(笑)

🖋でもその中でもいくつかの個人的な好感ポイントが。『シンゴジラ』をオマージュしているような台詞やカット、そして『パシフィック・リム』の髪型そのものの菊地凛子が出演したり、エクスマキナの想像される容貌であったり、過去の怪獣映画へのリスペクトは感じます。さらに大怪獣の造形などは最高の特撮技術。大怪獣の造形は数々の怪獣造形で知られる若狭新一が、VFXプロデューサーは日本を代表する作品のCGを多数手掛ける野口光一ということで、特に大怪獣の死体にはリアリティが感じられます。

🖋まあここまで滑りまくっていることには潔さすら感じて、個人的は十分鑑賞に耐えうる作品でした(笑)。

😨Story:(参考:公式サイト)
人類を未曽有の恐怖に陥れた大怪獣が、ある日突然、死んだ。国民は歓喜に沸き、政府は怪獣の死体に「希望」と名付けるなど国全体が安堵に浸る一方で、河川の上に横たわる巨大な死体は腐敗による体温上昇で徐々に膨張が進み、ガス爆発の危機が迫っていることが判明。大怪獣の死体が爆発し、漏れ出したガスによって周囲が汚染される事態になれば国民は混乱し、国家崩壊にもつながりかねない。終焉へのカウントダウンは始まった。しかし、首相や大臣らは「大怪獣の死体処理」という前代未聞の難問を前に、不毛な議論を重ね右往左往を繰り返すばかり・・・。絶望的な時間との闘いの中、国民の運命を懸けて死体処理という極秘ミッションを任されたのは、数年前に突然姿を消した過去をもつ首相直轄組織・特務隊の隊員である帯刀アラタだった。そして、この死体処理ミッションには環境大臣の秘書官として、アラタの元恋人である雨音ユキノ(土屋太鳳)も関わっていた。果たして、アラタは爆発を阻止し、大怪獣の死体をあとしまつできるのか!?
そして彼に託された本当の〈使命〉とは一体―!?

🔸Database🔸
・邦題 :『大怪獣のあとしまつ』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 2022
・日本公開 : 2022/02/04
・上映時間 : 115分
・受賞 : ※※※
・監督 : 三木聡
・脚本 : 三木聡
・原作 : ※※※
・撮影 : 高田陽幸
・音楽 : 上野耕路
・出演 : 山田涼介、土屋太鳳、濱田岳、オダギリジョー、西田敏行、眞島秀和、ふせえり、六角精児

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
ドラマ「時効警察」シリーズの三木聡監督が「Hey! Say! JUMP」の山田涼介を主演に迎え、巨大怪獣の死体処理を題材に描いた空想特撮エンタテインメント。人類を恐怖に陥れた巨大怪獣が、ある日突然死んだ。国民が歓喜に沸く一方で、残された死体は徐々に腐敗・膨張が進んでいく。このままでは爆発し、一大事を招いてしまう。そんな状況下で死体処理を任されたのは、軍でも警察でもなく、3年前に姿を消した特務隊員・帯刀アラタだった。アラタとはかつて特務隊で同僚だった環境大臣秘書・雨音ユキノを土屋太鳳、ユキノの夫で総理秘書官の正彦を濱田岳、爆破処理のプロ・ブルースをオダギリジョー、未曾有の事態に翻弄される総理大臣・西大立目完を西田敏行が演じる。「平成ゴジラ」シリーズや「ウルトラマン」シリーズの若狭新一が怪獣造形を担当。
kazu1961

kazu1961