さく

大怪獣のあとしまつのさくのレビュー・感想・評価

大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)
1.0
『ゴーストバスターズ』が評判良さそうだしこの週末は見に行くか…と思っていたのに、某SNSに溢れかえる本作への酷評の嵐を見ている内に「乗るしかねぇ…このビッグウェーブに」と「邦キチ」スイッチが入ってしまい、予定変更、本作を見に映画館へ。

以下、ネタバレを含みます。

松本人志監督待望の新作、『大日本人2』…ではなくて怪獣です。世間で言われる通り、予告編はそう悪いように思えなかったのに、いざ見てみるや、一番盛り上がったのはスペシウム光線(シン・ウルトラマンの予告編)でした。遅れて入場してきて見逃した方、残念でした。

出来栄えはどうあれ、どんな作品であれ関係者の皆さんにとっては大切な作品であるのでしょうから、できる限り映画を批判したくない。批判するにしても真剣に見て、「ここをこうすれば良かったのに」と、できる限り「何が悪かったのか?」を考えながら映画を見るようにしています。

しかしながら、これは何を、どこをどうすれば良かったのだ…? 考えても出てこない。この映画、どうする?

まず、本気で笑わそうとして失敗しているのか、あるいは笑えない笑いをひたすら繰り返すというシュールで高度なお笑いなのか知りませんが、笑いを起こすべく行っているシーンが悉く面白くない。私は「下ネタなんて嫌だわ」みたいな乙女ではないが、全く笑えない下ネタあまつさえ無駄に引っ張る(繰り返す)のには辟易しました。

途中で濱田岳が、大爆笑するシーンがありますが、「なんじゃこの映画!」とヤケクソになっているように見えましたよ…

もしかすると私の頭が悪い、解釈する力が劣っている可能性もありますが、「え? 何? さっきのシーン何だったの?」みたいなのが多々あり、難解な映画を見ているような気分は味わえます。個別に全部挙げ出すとキリがないので止めますが、最大の見せ場となるダムの破壊シーンも、その後の急展開が「????」過ぎて結局何が起こったのかがわかりませんでした。想像力を働かせて、「多分こういうことか」とわかったような気にはなりましたが、観客の想像力に頼りすぎです。

ちょいちょい挟まれるスローモーションの演出も何を意図したものかわからず、「で、何もないんかい!」と毎回心の中でツッコミを入れてました。

2年間の空白期間はデカくなるための修行?

上映後、身体のエネルギーを全部吸い取られたような感覚に陥り映画館を後にしました。
さく

さく