「クソ映画」という評判をこれでもかと聞いていて怖いもの見たさで視聴したので、期待していなかった分楽しく見られた。しかしやはりアラが目立った。
CGがかなり頑張っているし、セットもほぼ新規で作って俳優陣も「見たことある！」という人ばかり。演技も申し分ない
ここで徹底的にダメなのは、やはり小まめに入ってくるナンセンスな会話だろう。
監督の過去作品は「半径5メートルの世界」みたいなこじんまりとした設定のものが多く、それなら確かに面白いと感じる会話ギャグなのだが、怪獣系はとにかくリアルさを追求しなければならないので相性が悪すぎる。なぜこの壮大な世界観の脚本に監督が選ばれたのか謎だ。大事な政府内会議で延々本筋と関係のない会話をしている場合ではない。
シーンごとの説明の少なさも問題だ。キャラクターに感情移入させるための掘り下げを全くしないために、女主人公と元恋人？の恋模様など本当にどうでもよく写ってしまう。そもそも結婚してるんなら早く離婚しろ。すでに離婚してその展開ならまだ感情移入できるというもの。
説明がなさすぎるためにオダギリジョーが女主人公の兄であることや、なぜ計画に参加決意したのかもふわっとしていてそういう部分が多すぎた。
とにかく掘り下げとリアルさが足りない。これを映画館で1800円払って見た人たちには本当に同情する。
