ぽち

大怪獣のあとしまつのぽちのレビュー・感想・評価

大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)
1.2
どのように料理してもおいしくなる材料なのに、これほど不味く作れるってのは逆に才能か?って言う作品。

まるで寿司にカレーをかけてしまったような失敗作。

監督が「バカバカしい映画」にしたいと言っているように、コメディタッチではあるのだが、すべてのギャグが滑りまくっていて全く笑えない。
特に下ネタは大きく外していて下品さだけが残る。

変に政治風刺など入れずに思いっきりコメディに振ればまだ救われたし、ロマンスは邪魔をしているだけで必要のないシークエンス。

真面目さを入れるのならSF的考察がまったくできていないことが問題だ。
せめて「パシフィックリム」で一瞬出るシーンぐらいは作ってほしかった。

ウルトラマン落ちもカタルシスがゼロで盛り上がらない。

庵野みたいなリサーチや社会の動きを脚本にできないのでギャグに逃げたとしか思えない。

エンドロール後に怪獣「メラ」が出る続編の宣伝があるが、これはフェイクだろう。
この低評価と興行成績では続編は望めないが、違う人が新しい切り口でリメイクすれば面白くなりそうな題材ではある。



余談。
怪獣の死体処理。
あたかも三木監督のオリジナルアイディアのように言っているが、これ多分「空想科学読本」からのパクリじゃないかな?
1990年代に発売されて、大笑いして読んだ記憶があるが、その中で「怪獣の死体問題」を取り上げていた。

って言うか、昭和のウルトラマンの時代でも「死体どうしたの」ってのは定番のツッコミだったし。

まぁ、こんなバカバカしいことを本気で映画にまで昇華したことは功績なのかな。笑
ぽち

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