てるる

モスキートのてるるのレビュー・感想・評価

モスキート(2020年製作の映画)
3.6
京都ヒストリカ国際映画祭の作品その1

実話インスパイアの戦争映画。
監督の祖父の体験談が基になっているらしい。

第一次世界大戦中のアフリカ。
17歳で戦争に志願したザカリアスはマラリアにかかったことで部隊に置いていかれてしまう。
自分の部隊に合流するため、黒人2人を連れて出発するが…。

オープニングシーンがなかなか衝撃。
え?それが馬なの?嘘でしょ?

戦争映画とはいっても戦闘シーンはない。
ザカリアスのサバイバルがメイン。

戦闘シーンが無いとはいえ、アフリカの大地は美しくも過酷。
一歩間違えれば「死」が待っている。

たぶん童貞で純粋に愛国心から参戦したザカリアスがだんだん現実を知り、やさぐれていくのがツラい。

なんというか、信じていた理想がどんどん崩れていく感覚。

奴隷として扱ってきた黒人と立場が逆転するあたりは興味深い。

そしてあの残酷なラスト。

ただ、時系列がバラバラかつ現実なのか幻影なのか分からないシーンも結構あって分かりづらいのがネック。
ストレートに描いたほうが良かったんじゃ?
てるる

てるる