カズザク17

望みのカズザク17のレビュー・感想・評価

望み(2020年製作の映画)
4.0
自分も人の親…色々と考えさせられる映画だった。親としての究極の選択。加害者・犯罪者であっても、生きている事を望む。加害者・犯罪者=人様に迷惑をかけるのであれば、被害者である事=死を望む。この後の自分達の未来を考えると、被害者>加害者と考えてしまう。被害者である事を望んだとしても、実際に死という現実を目の当たりにすると、それを望んだ事に罪悪感を覚える。加害者では?と疑ってしまう瞬間があると、信じる事が出来なかった事に対して、大きな罪悪感が沸き起こる。テーマが重たかった分、疲れる映画であり、印象深い映画であった。
一つだけ腑に落ちなかったのは、被害者だけど生きている…という考えはなかったのだろうか?親であれば、息子の無実と生きている事を同時に信じる事が出来なかったのだろうか?今度、原作を読んで、心のもっと奥の方を覗いてみたいと思った。