2022-06 Netflix
配信と公開が同時のものはカウントすることにします。また、まだ間に合うので劇場鑑賞したいと思います。
これお正月映画として最高!
①キャストの素晴らしさ、
②ストーリーとその軸である人類への問題提起、 ③現代社会への批判をコメディとしての表現手法
こういう映画が観たかった!という作品。
これまでの彗星衝突を扱った『アルマゲドン』『ディープインパクト』などその他諸々の作品群は、そのエンタメ性を強く追求したものだが、本作は『シンゴジラ』と同様の批判精神溢れる立ち位置を取り、他作品とは全く異なるところに立脚点を置いていることは論を待たない。
もちろん前述の作品に批判精神が無いというわけでは無いが、本作の持つアイロニーとは比較してはならない、と思う。
冒頭の大統領へのブリーフィングから激しい皮肉あふれる描写は、どこぞの国の学術会議問題にも通じている。どこの国でもそうなのか・・・
科学と政治の問題へのフォーカスが観る者へ訴える。政治主導という言葉への空虚さすら感じる。
その後はマスコミへの批判も大いに表現される。ケイト・ブランシェット凄い!デフォルメされているが、彼の国ではこれがフツーなのか(^^)
いや、我が国のワイドショーもそういうところが見逃されている!本作は民主主義の番人であるべきマスコミへの痛烈な批判でもある。
そして最終的には民衆への批判も大いに展開!そうなのです、考えることを止める人、行動しない人、SNSなどで煽動する人、我欲剥き出しの欲望まっしぐらの人それぞれを写し考えさせられる。ビッグデータ関連企業への批判もビシバシ表現されここは痛快!
そしてラストはもうある意味衝撃的な展開。詳細はネタバレになるので省くが、結局ヒトはエゴの塊であるところと、観念した人のヒトとしてこうありたいという姿が描かれる。自分として振り返って考えるとこのように美しく過ごせるだろうか・・・かく在りたきものだ!
そして真のラスト、ここは爆笑。これぞ脳天気の極み!
これこれ、こうじゃなきゃ映画じゃないって(^^)
エンタメ性も高く、批判精神溢れる極めてアメリカ的な快作。
めっちゃ楽しいし考えさせられた!劇場で観て追記したく存じます。