かなり捻くれた映画で結構好きだった（笑）
彗星の地球衝突によって人類が危機を迎える。似たような映画は過去にも沢山作られていて普通に作っても既視感があり面白くない。この題材に対しては新しさを感じるブラックコメディにしたのは良かったと思う。しかし、個人的には殆ど笑えなかったのも事実。大好きなコーエン兄弟の映画もそうだが、笑いの部分は実際にアメリカで暮らしてようやく感じる事のできる細かなニュアンス、間合いがあるのでそういう意味では残念でもある。
それでも、この映画の提示するアメリカの病んでる感じがとても面白かった。人類の危機を聞いても人々が気になるのは歌手のゴシップであり、SNS。テレビショーも殆ど真面目にとりあわず空気を読めと言ってくる。スマホ会社に個人データを握られ、国の中枢に口出し、人類の危機というより自社の利益のために動き出す…めちゃくちゃリアルだな（笑）
ひとり残った首席補佐官が誰もいない地球でスマホに向かって「いいね」とチャンネル登録を呼びかけるオマケも皮肉が効いててとてもいいね（笑）しかしこの病んだアメリカを笑える国が他にあるかな…。
