イングリッシュ・ミディアムというよりはオヤジたちのロンドン行き珍道中、もしくはハチャメチャ滞在記といった感じ。脇のエピソードが多くてちょっととっ散らかってるが、娘のためになりふり構ってられない父の姿は悪くない。
ある意味、典型的な保守映画でもあった。インドが1番、ロンドンは憧れ。外国人は風紀が乱れてる、パキスタン嫌い。ウルドゥー語がわからないと右往左往してるシーンに興味をひかれた。
カリーナが現れた瞬間に雰囲気がガラッと変わるのがすごい。存在感はさすがです。なんならカリーナの母娘のエピソードで1本撮れそうな勢い。
コメディもシリアスも、主役も脇役もオールマイティにこなし、世界をまたにかけて活躍していたイルファーンの早すぎる死は本当に残念でならない。歳をとるごとに深みと味が出てきてますますカッコよくなっていた。ラスト近くの彼のアップは本当にいい顔だった。