映画として、俯瞰して観てるから観れたけど、自分が当事者だったとしたら…と思うと、とても苦しくなる。
事故についても、聞いただけでは娘の惨状に対して理解に苦しむだろうし、冷静になれない気持ちは大いにわかる。
自分が松坂桃李さん演じる店長だったら、どういった行動が最適だったのか考えるだけで胸焼けがしてしまう。
全ての行動や言動に理解できるわけではないし、良し悪しを決めるものではないのだけれど…。
万引きされた店長だけでなく、交通事故の加害者や学校の先生にもスポットを当てたシーンがあったのはよかったと思いました。
中でも、交通事故の加害者の母親を演じた片岡礼子さんのセリフが素晴らしかったです。
マスコミの切り抜き報道やSNS、嫌がらせ行為など、他者が１番「悪」だったんじゃないか、と思うぐらい嫌な気持ちになりました。
最後に、
「今さら理解者ぶるのは、ずるいですよ。」
担任の先生が美術部顧問の先生に言われた言葉が、事が起きた後ではもう遅いのだと改めて突きつけられた感じで、強く残った。
