スッゴい映画でした。
まずストーリー展開がすごい…。
なんかこの手の映画はきっと、
父親が娘にかけられた疑いなどを必死に晴らして、
良かったね的な…感動ストーリーを想像してましたが、
斜め上をいく展開でした。
お父さんは娘のこと、ちっともわかってないし…。
そして、演じている役者さんがみなさんすごい…。
古田新太さんは勿論のこと、
追い込まれるスーパー店長役の松坂桃李さん、
片岡礼子さん、藤原季節さん、
ほか全ての役者さんがきちんと自分の役割を果たしていらっしゃいました。
だから作品の奥行きのようなものが大きくなり、
対比により鮮明に浮かび上がるものがあるんだと思います。
親子、特に父親と娘は、
理解し合うとか心通わせるとか、
簡単ではないんだと思います。
でも理解し合えなくても心通わなくても、
親子なんだからいいんだと思いました。
あの雲の絵で…。
あの雲の絵が2枚並んだ時には、
涙があふれました。
ネットやリアルでの集団心理で、
真実が見えなくなったりする社会だったり、
子供を取り巻く環境だったり、
親の愛だったり、
正論を振りかざすことの美しさと弊害だったり、
考えさせてくれることの多い深い映画だったと思います。
好きな一本です。