予告知識があった状態で観たから、序盤からの予想の上をいく衝撃的シーンにわたしの心臓がギリギリ。叫ぶ代わりに持ってたコーヒー握りつぶすとこだった笑
作品の紹介の一文で《父親が恐るべきモンスターと化していく》と読んだけど、モンスター並みの異常さに振り切るというよりは、なんて人間くさくて生命力のある男なんだろうって感じた。事件前から自己中心的で傲慢だけど(古田新太の顔面が相まって凄みを増してる)どうにか娘との空白の時間を埋めようと、娘の痕跡に触れ探す姿は意外なほど素直で、ラストには、不器用で人間味のある満の言動や行動にすごく惹かれた。
龍馬との関係性もすごく良くて、再び船に乗りたいと伝えた時の、はじめてくらいの笑顔に、観てるこちら側も龍馬に心底救われた感。ホントに何ていい息子なんや。。
この物語のそれぞれの怒りや悲しみは、その人たちの抱えてるものや過去によってまったく違う形で現れていて、また掛けられた言葉で絶望に追い込まれたり、救われたり。
もっともっと重く絶望的な展開を想像して身構えてたのに、観終わったあとは何とも言えない満たされ感。
2人の描いた絵の青さと、ラストの車窓からの海のシーンが、何か忘れらんない。