スーパーで万引きをし逃走した女子中学生が車に轢かれ死亡する。女子中学生の父親は怒りのあまり暴走し、事故に関わった人々を追い詰める。
スーパーの店長と店員、女子中学生を轢いたドライバーの家族等の周囲を巻き込む不幸の物語で、見るのがとても辛かった。前半1時間で見るのを辞めたくなった(褒めている)。
死亡した女子中学生の父親の暴走が酷い。父親役の古田新太の熱演が見事ではあるのだが、それはそれとして、作中で一番許されないことをしているのは間違いなくこの人だと思う。
しかしこの父親、轢いたドライバーのことは一切(積極的には)責めないのに、スーパーの店長には執着するってのが面白い。車が飛び出してきた人を轢いてしまうのは"仕方ない"と判っているのなら、スーパーの店長も仕事でやってるだけなんだから"仕方ない"と思えそうなものだが。まあ、やり所の無い気持ちをぶつける先を探しているだけなので、こんな論理的な話をしてもそれこそ仕方ないことではある。
失われた命は帰ってこないし起きた事は戻せないが、最後に少しは救いがあるので観客としては良かった(？)。
でもやっぱり父親はやりすぎ…。
