このレビューはネタバレを含みます
やっぱり邦画が好き!
昔はド派手な演出も天地がひっくり返るような展開もないから退屈だと思ってたけど、こう、人の心の動きの機微への洞察が本当に邦画すき!って最近させてくる。
『神は見返りを求める』と違って、なんだか救い?のある展開でよかった。
この監督は、なんか日常にいる人間の再現うまいなあ、何見て生きてんだろ。そして特にそんな人たちが追い込まれてる時の描写が上手い。
気弱で自分自身責めて落ちていく人。
正義感振り回して自分しか見えなくなる人。
事件の当事者への世間の冷たい対応。
うまく切り取られるマスの怖さ。
失ってから八つ当たりのように何かのせいにしないと、怒ってないと保てない人。
誰かが決定的に悪いわけではないからこそ、その何とも言えない解決のない空白にしどろもどろになる、周りにもきっといる普通の人たちの物語が面白かった。
何だか一気にいろんな人を知れた気分になる映画だったし、そんな人たちがどう感じてどう乗り越えていくのか?その人それぞれなんだなあとも感じた。
ただ、KVだけ変えたほうがいいと思う。
なんかそんなスリラーなかんじじゃないでしょ、映画の空気感。