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アイヌモシリのガリのレビュー・感想・評価

アイヌモシリ(2020年製作の映画)
3.1

アイヌ作品は観てみたい!と
楽しみにしていましたが、、
なんだか観終わって心が重い。。

日本でのアイヌの存在というより
アイヌの中でのアイヌのお話。

阿寒湖周辺のアイヌ民族集落に住むカント。
進路真っ只中、彼はアイヌの事をやらされたくないからここ以外の場所で生活する事を望む。
バンドが好きでチャック・ベリー歌った時うまくてびっくりしました。

集落の中心的存在のアイヌコタンの父を亡くして母と2人で生活している。

大人達は2つに別れていた。
自分達がアイヌで居る事とはこの辺りでの観光業なのだ。と
狩猟してきたアイヌコタンとしてきちんとアイヌの文化を行っていきたいデボさん。

少数派なデボさんは父の居ないカントにしれっとアイヌで居るべき必要性をうえつけていく。

デボさんは“ イオマンテ”という儀式をとにかくやりたい。

熊を飼い、熊の中に居る神様に触れる。
そしてその熊を殺し熊の中に居る神様を神の国に返し、カムイの恩をうけて
村に神々の恩恵をいただくための儀式。

しかしデボさん以外は小熊を飼う事も
殺す事も反対で、、

ちゃっかりもう熊を飼って隠しているデボはカントに熊の世話をさせ、秘密にさせる。

学校は、アイヌ語から日本語にさせられ、またその日本語をアイヌ語として蘇らせようとしている。
子供たちはその状況にへき易しているも、
嫌だったはずのカンタは
デボさんに任された事や熊の居る生活にアイヌに前向きになっていた。

しかしデボさんよ、、
熊の意見が次はすんなり通ったもんだから、皆で面倒みるからカンタはもういい。小熊は冬になったら殺すからと。

“ チャボならそんな事いわねーべ?”
って、大事に面倒みてたチャボ殺すて言われたら私はブチギレますよ?

身動き取れなくされ、
死ぬまで矢をいられ殺される小熊。
小熊の中に居る神様本当にカムイに良く言ってくれるのか?
冬を越すための神への生贄なのかもしれないですね。

北の、極寒の地で生きてきた少ない種族。厳しい環境下で生まれて根付いた文化、風習。そして今。

アイヌとして生きてきたこと。

今のアイヌのあり方というのが
ほぼドキュメンタリーのように
リアルに感じられました。
もっといろいろあるんじゃないかな?とは思ったのですが、第1歩かな。

てか、アイヌどうこうよりデボさんがダメよ😢

もうちょっとカントやお母さんの心境に踏み込んでほしかったな。
カントとお母さんとデボさんのアイヌとしての生き方を。

カメオ出演者が豪華だった✨
画質や雰囲気が好き。
ガリ

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