経年変化

アイヌモシリの経年変化のレビュー・感想・評価

アイヌモシリ(2020年製作の映画)
4.4
とあるコミュニティにおける社会的少数者への視座は前作から格段に鋭さを増す。人はいつの時代も他者に寄り添われながら生きている。伝統と革新の狭間で生きるこの少年も決して例外ではない。登壇した下倉絵美さん(母役)の言葉を借りるなら「逃げようとしても逃げられない。向き合わねばならぬ時がいつか必ず来る」である。それを今やろうと決意表明した少年の梟を見つめる雄々しい眼差しに完全に胸を衝かれてしまった