秋好の気持ちも楓の気持ちも両方分かってこのすれ違いが切なかった。
この世界に暴力はいらない、
戦争のない平和な世界になればいい。
みんなそう思うはずなのに、どうしてそう主張することが痛く見えてしまうのか。正論だけど理想論。
だけど秋好のように、例えば横断歩道の白い線だけを踏めばひとつ世界が平和になった、そう思って生きていくのも幸せだと思う。清く正しく軽やかに。
脇坂が言った
人って誰かを間に合わせに使いながら生きてるんじゃないかな。
だけど間に合わせに使われたと感じてしまうのは辛い。それがとても大切な人だったらなおさら。
裏切られたと感じた楓はきっと自分の世界しか見えてなかった。心を閉ざさなければなれたはずの自分、幸せな未来図。時は戻せないけれど、やり直すことはできる。人は向き合って傷つくことも大切だ。