はる

青くて痛くて脆いのはるのネタバレレビュー・内容・結末

青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

闇堕ちする吉沢亮がすごくよかった。目が魅力的すぎる。光を宿すのも目を殺すのも自由自在すぎる。走り方はなんかダサくてかわいい。

わたしはどちらかというと田端側の人間なので、田端の行動の意味も気持ちもなんとなくわかる気がした。秋好に出会って、もしかしたら今の自分と違うなりたい自分になれるかもしれないって希望を持って、途中までは本当によかったんだと思う。でも、結局はいつも通りの自分に戻る。何となく斜に構えて、みんなの輪に素直に入れなくて、勇気も出せなくて、自分を出せない。なりたい自分になれないそのモヤモヤした感情を、色んなことを全部うまくいっているように見える誰かのせいにする。羨んで羨んで、最後は恨む。なんかそんな感じかな。全体的にはわかるような、わからないようなって感じかな…

話のテンポ感は良くて、つまんないなとはならなかった。吉沢亮の演技は良いし、どのキャストもこういう人いるよねって感じだった。ただ、どう考えても狭い世界の狭い人間関係の中でのコミュニケーション不足なだけに思う。田端は相手へ依存して、自分のことを明かさず、察してくれと思い続けてるし、秋好は秋好で案外周りが見えてないと思う。秋好は自分は田端の思いを聞こうとした、みたいに言ってたけどあの聞き方で相手が素直に答えると思ったんか…?まあみんな大学生なんだから自己中心的で当たり前だろうとは思うけど。シンプルにモアイが潰れたのは個人情報の漏洩してたからであって、田端のせいではないよ。田端のやり方は褒められたものではないけど。1人の人間にそんな大きな影響力はないよ。

なんというか、ああいう繋がりの中に恋愛関係を持ち込むと良いことないんだなと思いました。
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