1905年日露戦争の日本海海戦を戦った海軍・連合艦隊司令長官 東郷平八郎を中心に描いた作品。
日本海海戦に勝って「兜の緒を締める」という徳の高い東郷平八郎(三船敏郎)の姿を見せることで、太平洋戦争は悲惨な戦争となってしまったが日露戦争まではよかったのだということを間接的に示す効果がある。
太平洋戦争を通ってきてしまったがゆえに、勝敗の結果や規模の違いだけでなく、《明治》と《昭和》とはどうしても比べられてしまう。近代日本の約80年間は地続きであるにもかかわらず、ある種の断絶がどこかにあるかのように。