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のさりの島のmasaのレビュー・感想・評価

のさりの島(2020年製作の映画)
3.7
なんかとても優しい作品でした。

京都芸術大学映画学科の学生とプロが組んで映画を作るプロジェクト「北白川派」によって制作されたドラマ。
オレオレ詐欺に手を染める青年が、ある老女に孫として迎えられて共同生活を送る。

オレオレ詐欺を繰り返しながら放浪する青年(藤原季節)。
熊本県天草のさびれた商店街・銀天街に流れ着いた青年は、艶子(原知佐子)という老女と出会い、彼女から将太という孫として迎えられ、一緒に暮らすようになる。
温かい風呂に入り、艶子が作るおいしい料理を食べる日々を送る中、青年は地元FM局パーソナリティーの清ら(杉原亜実)が企画した上映会の手伝いをすることになる。
上映会に用いる往年の天草や銀天街の8ミリ映像や写真を集める青年は、艶子が持つ古い家族アルバムの中からある写真を見つけて…

オレオレ詐欺の電話をそのまま受け入れて、実の孫のように、料理を振る舞ったりお風呂を提供するお婆ちゃん。
今の時代あり得なくもないなと感じた。

熊本県天草の景色、今となってはシャッター商店街となってしまった姿、感慨深い景色を写し出しながら、オレオレ詐欺の犯罪者とあるお婆ちゃんの交流、そこに地方の風習も交えながら、どことなく懐かしい気持ちになり、暖かい気持ちにもなりました✨

地味だけど、染みる作品。
全編に流れているブルースハープが最高でした!
監督の舞台挨拶&Q&A付きで観賞。監督の分かりやすい解説が良かった。
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