土左ェ門

ミッドサマー ディレクターズカット版の土左ェ門のレビュー・感想・評価

4.0
久々に観た。
今思えばこの映画はカルト・ホラーに必要な要素をほぼ全て詰め込んだホラー映画の教科書のような作品だった。
コミューン×カルト宗教(因習村)、独自の死生観、性的な儀式、生贄、一家心中……
そしてそこへ招かれるのは精神的に不安定な主人公とアメリカ人らしいノリの大学生が数人、若いカップル。
嫌な予感しかない。

また監督のアリ・アスターが言っていたように思うが、所々に『ウィッカーマン』や『2000人の狂人』あたりの懐かしのカルト映画へのオマージュやリスペクトが散りばめられていたように感じた。
白夜を舞台にしたのが意外だったが、終始明るく華やかな画面と不穏な弦楽器の音がこの映画の印象をずっと忘れられないものにしていて、とても良かったと思う。
時間感覚を狂わせる白夜と終わらない恐怖は実は相性がいいのかも。🌼_🌼

(追記:安易に田舎の小さな共同体を因習村と呼ぶのは良くないが、ホルガ村は最初から明らかに旅人達を同意なく生贄にするつもりだったようなので、感想には因習村と書いてます。)
土左ェ門

土左ェ門