RAMPO

アナザー・ワールド 異次元の怪物のRAMPOのレビュー・感想・評価

3.6
ロシアの子供をさらう魔物「バーバ・ヤーガ」の伝承を題材にした物語で、なかなかファンタジックで良い感じです。

子供がさらわれると、その親や周囲の者の記憶からも消されて、最初からいなかったことにされるという設定も面白く、先に「ウィッチサマー」観てなかったら、もう少し驚いたかもしれません。

赤い毛糸を使った魔物のテリトリーやビジュアルも斬新ですし、その配下として子供をさらうベビーシッターや、操られた親たちも不気味で良いです。

何より舞台となる街並み(規則的に並び色分けされたビル群)が何やら非現実的で作り物めいた印象を受ける一方、近在する森は深くてジメッと陰気で、いかにも魔物が棲むおどろおどろしい雰囲気を感じさせ、物語の舞台として最高にハマってます。

まぁストーリーは、主人公の少年が友達となった少女と、いじめっ子で悪ガキだけど根は悪くない少年、過去に娘をさらわれた男と協力して、復活しようとする魔物を阻止し、その過程でさらわれた子供をいかに助け出すかってもので、単純でさほど目新しさはない分、安心して観てられます。

ただ本作中には描かれてない要素が幾つかあって、ラストシーンと相まって続編を期待させるものになってます。
ロシア製SF・ファンタジー、やはり侮れません。
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