土平木艮

街の灯の土平木艮のネタバレレビュー・内容・結末

街の灯(1931年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

●以前から観たかった作品。DVDは持ってるけど、持ってると意外と観ないもの。

●『ただ君だけ(2011)』『きみの瞳が問いかけている(2020)』の元ネタって聞いてたので観てみたかったんだけど…『肝となる部分が同じ』ってことみたい。『換骨奪胎』ってヤツ(←言ってみたかっただけ)。

●感動する気満々で観始めたら『え?何か違和感…』ってなった。よくよく考えたら"チャップリン"なので、『ただ感動だけのワケないよな』と気づく。

●笑いのトーンが自分好みとはちょっと違ったけど、そこのチューニングが合ってきた中盤以降は結構笑った。

●完全にサイレント(無音)なのかと思ったら、そうでもなかった。上手く『音声』を取り入れてる感じ。

●酔っ払った時だけ主人公のコトを思い出す富豪、良いヤツなのか嫌なヤツなのか、よく分からない。

●てっきりボクシングで稼いだ金で眼を治してあげるのかと思ってたら、違った。

●ラストは安心・安定の『感動』…なのは分かってるはずなのに、ちょっとドキドキした。

●眼が見えるようになった花売り娘が、出所して来た主人公を見かけても『恩人』と気付かず笑っている…あの場面を『どう受け取るか』で味わい深さが変わる気がする。

●『眼が見えなかったから気付けたもの』『眼が見えるから気付けないもの』…普遍のメッセージ性。



●『言葉に極力頼らずに意図を伝える』表現方法は、現代でも見習うところは多いはず。
土平木艮

土平木艮