son

海を待ちながらのsonのレビュー・感想・評価

海を待ちながら(2012年製作の映画)
4.0
この方の映画は文化観や宗教観がファンタジックな世界から分かるのでいつも面白い!
 
観賞後ヨハネの黙示録21が気になったので読んだけれど、男が漂流し目が覚めた後の世界はどうやら新世界らしく、いかなる悪も存在しないと書いてあった。
けれど、この映画での新世界では、むしろ露骨に悪が描かれていたように感じた。
罪から逃げることを許さない自分自身と、許してくれない周囲、罪を被るに値するこの男は、いつか訪れるであろう赦しを求め、いかなるときも存在しない海に向かって船を進ませる、まるでそうしなければいけないように。その世界に海がないことなど本当は分かっているのに。
贖罪を認められ、乾いた大地から暖かい西日の射
す海に辿り着いた。妻の居るところへ。

悲しみも悪も存在する古世界もまあ悪くないということを伝えられているような気がしたけれど、聖書に反するような物語は書かないはず

そんなのはどうでもいいんだとにかくルナパパ同様夢見心地でした
son

son