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海を待ちながらのgenarowlandsのレビュー・感想・評価

海を待ちながら(2012年製作の映画)
3.8
寓話です。愛する妻と乗組員を失った元船長が、干上がった大地で海を探しながら自分の船を海まで引っ張っていく話。 <海を思うと海は失くなり天と地になる>ムスリムの国で聖書の一節がよみがえります。そのどれにも、私の理解は及ばなかったのですが、奇跡を信じて日々の為すべき行いを続けることが人生を潤していくのだと、不条理にも逆らい、信念をもった船長が輝いていました。

贖罪ですが、希望でもありました。

理解できなかったのにまた観たくなる不思議な物語です。

カザフスタンの幻となった湖(アラル海)が舞台。白く乾いた大地が広がる光景は美しくも虚しい。たしかにそこに何かが足りない。欠乏感を抱えた人びと。それを嘆いたり懐古主義に陥ったりせず、自ら求めて、一歩一歩進む船長。素敵でした。

後から湖の名前調べて環境問題も関係しているのがわかりましたが、哲学的な描き方が非常によかったです。タイトルも「ゴドーを待ちながら」にかけたような、いつかはわからないが期待を持ち続けあきらめません。

エスニックな雰囲気にも浸りました。この監督の常連俳優なのか、義父役の大きな俳優アヒモフも味わいありました。

1500本目のレビュー。記念に1500の数字に因んだものを考えていたけれど、いつも通りに観た順のままにレビュー上げました。絶望の中でも希望を忘れない素敵な作品が記念になりました⛴ いつも読んでくださってありがとうございます💓
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