謀反を企てた極道の男が、自身のイチモツに真珠を入れ、女を犯しながら逃避行を続けていく。崖っぷち状態に置かれた男の性遍歴を描いている、新東宝配給のピンク映画。
兄貴分の指示により鉄砲玉の役回りにされた主人公が、焦燥を抱えたままで待ち合わせ場所へと赴く。冒頭に出てくる「K・Nに捧ぐ」のイニシャルは、山口組三代目を襲撃した後、逃走中に殺害された鳴海清のこと。
複数名のピンク女優が出演しているのだが、正直なところロマンポルノに出演していた岡本麗ぐらいしか分からない。その一方、男優では、映画館の支配人役で登場する港雄一が、味のある芝居を見せてくれる。
ロケ撮影のロードムービー形式ということもあり、シチュエーション移動が早く、映像内の情報を純粋に楽しむことができる。深夜の定食屋でこっそりと真珠を埋め込むシーンが白眉であり、「棒の哀しみ・真珠篇」として完成されている。
