このレビューはネタバレを含みます
異物を食べてしまう女性、そしてそれはエスカレートしていく…をフックに、何故女性がそうなったのかがじんわりと分かっていく。面白かった。
異食症の原因も面白かった。家で夫のペットのような生活。エリート一家の夫に対し自分はレイプで生まれた子供で、自分は要らない存在。そういった劣等感から、自信を得るために異物を食べるようになる。…
一流エリートの夫にその両親。嫁として迎え入れられた主人公の笑顔は、どこかぎこちない。心にしこりを残したまま結婚した彼女の前の、無機質な氷が彼女に微笑みかける…
異物を飲み込む時の演技と演出が良い…！不穏。やっちまうのか…！？！？ってドキドキしちゃうな。あと夫の、エリート故の無意識なモラハラがよかった。今は「愛してるよ」って言ってるけど、少しでもボロ見せたら冷めた目で見捨ててきそうな感じ…！最高！実際に主人公が異物食べてるのが発覚した時の言い草も凄かったもんな、お前やっぱりー！！ってなった。エリート一家の、表向きは「あなたのため」で動いてるけど、家族の中に傷ものが紛れてるのが許せないって本心がスケスケなのも最高に良かった。
独特な画面の色彩や構図も印象に残ってたんだけど、解説読んでると計算されて作られてたらしくて感動している。
