かじドゥンドゥン

Swallow/スワロウのかじドゥンドゥンのレビュー・感想・評価

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)
4.5
裕福な家に嫁ぎ、何一つ不自由なく、郊外の豪邸で専業主婦として暮らすハンター。妊娠した際は夫もその両親も大喜びしてはくれるが、どうも自分が産む器械にすぎないようで、ハンターの疎外感は深まる一方。生き甲斐を見出せないでいる。義母から譲り受けた啓蒙書をきっかけに、毎日何か新しいことに挑戦しようと決めたハンターは、ビー玉や釘などを飲み込んで、排泄されたのを確認する異常なルーティーンに執着し、心の安定を見出す。しかし異変に気付いた夫やその両親は、ハンターを監視し、精神科に通わせ、腹の中の赤子の無事ばかりを気にする。ハンター自身は、自分のこの奇行が、自分の出生、つまりレイプされた母が産んだ子であることに由来するのではないかと考え、今は幸せな家庭をもって暮らしているレイプ犯と面会し、わだかまりを解消した後、独断で胎児を中絶して、新しい人生をスタートさせる。