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Move the Grave(英題)のTAMUのレビュー・感想・評価

Move the Grave(英題)(2019年製作の映画)
3.8
大阪韓国映画祭3本目。
『移葬』
父親の墓を移すことになり、久々に集まることになった兄弟5人。
女子が4人、末っ子に男子の構成。

これは、『神と共に』を凌いでしまうジェンダー地獄めぐりムービー。
タイトルが寂しいので副題に「家父長制黙示録」と付けておきたいw
女だから、姉なんだから、長男だから、終始罵声が矢のように飛び交うw

しっかり者だがキレると1番怖い長女、カネが全てのぽっちゃり次女、余計なことに首を突っ込むおせっかい三女、暴力をいとわないハード系フェミニスト四女、そして、ぼんやり長男。

今では無さそうだが、昔は男を産むまで産み続けた痕跡のある兄弟構成があったな。
色々な事情があったにせよ、そのような家庭では、確かに長男が重宝されたと思う。

その想いをぶつけてみた、家庭内差別の入ったパンドラの箱を開けてみた的な。目も当てられない酷さで笑えなくなるほど…

4姉妹のコンビネーションがぴったりで役者の力量にゾッとする。

特に次女のイ・ソンフィさんは、『私を救わないでください』にも出てるし、ドラマ『椿の花咲く頃』にも出てるし、売れちゃう、絶対!(既に売れてるかもw

話はやや散漫となり、気になる話題がまとまらないまま終わってしまったのは残念で、やや余白が大きいような。

個人的な推し、『私のおじさん』の清掃員イ・ヨンソクさんが、謎めいた役どころでちょろっと登場するので、刮目して見ていただきたいw

ちなみに大阪韓国映画祭。本作がラスト。
小樽で撮影された『ユニへ』が抽選に外れて見られなかったことが非常に残念。。どこかで、再びチャンスを。。
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