幼くして父と別れ 孤独を知る
子どもの頃は何かあるたびに家出
そう、彼女はいつもひとり
新聞を売って貯めたお小遣いで
何度も通った映画館
衝撃を受けたのはジュディ・ガーランドの
「スター誕生」
アンナの4人目の夫で、彼女を看取ったデニス・ベリーが彼女への想いを込めて綴る
カルチェラタンの小さな映画館で
スクリーンに映る自らの煌めく姿に
その大きな瞳をきらきら輝かせながら語る
…私はアンナ・カリーナのほんの一部分に触れただけ…
55分の濃密なラブレター
彼女の軌跡を辿ればさらにその魅力の虜に
ゴダールとの蜜月から、
女優として才能が開花していくさま
人生と映画が連動していた
愛と別離を繰り返し
ハリウッドの扉を叩き
憧れの「スター誕生」さながらに
"天からの贈り物"ミュージカル出演
歌手としてツアーで世界を周り
東京での公演で、客席に自分の演じたキャラクターのコスプレの女の子を見つけてはしゃぐ
父の影を追い求め
コペンハーゲンの凍えた家出娘アンナは
タイトルロール「アンナ」でのゲンスブール作曲の歌で歌ったように
太陽の下
もう凍えることはない