こなつ

ハッピー・オールド・イヤーのこなつのレビュー・感想・評価

3.8
ちょっと変わったタイ発の断捨離映画。
第15回大阪アジアン映画祭のグランプリ作品。

デザイナーのジーンは、スウェーデンに留学した際に出会った北欧のミニマルスタイルに感化され、物で溢れた実家を大改造するために断捨離を始めた。ゴミ袋を沢山買い込んで片っ端から放り込んで行く。物への愛着や思い出など全くないのかと思って観ていると、ゴミを回収に来た人の後を追いかけ取り返し、処分を思いあぐねている。友達から借りっぱなしになっているモノを返してまわったり、元恋人から預かっていたカメラを返そうとすれば、頭の隅に追いやってきた記憶が蘇る。

常に白いトップスとジーンズ、彼女のファッションスタイルも髪型もミニマリストそのもの。
リフォーム開始までに時間はないし、自宅を仕事の事務所にもしたいし、自分勝手なやり方で家族も巻き込んでひたすら突っ走る。

私自身、モノは捨てられないタイプなので断捨離は必要だと常に思っているが、何もかも整理するミニマリストにはなれそうにない。

本作のキャッチコピー「人の気持ちは簡単に仕分けられない」自分の気持ちを仕分けしてミニマムな空間を作り上げたジーンはこれからどんな生活をしていくのだろう。

この作品の中で、断捨離するにあたって重要なSTEPを教えてくれている。言われなくてもわかっているわというレベルだが、一応手帳に書き写したので、年末の大掃除の参考にしたい。

STEP 1. ゴールを設定する。
STEP 2. 思い出に浸らない。
STEP 3. 感情に溺れない。
STEP 4. 迷わない。
STEP 5. もう物を増やさない。
STEP 6. 振り返らない
こなつ

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