クリーム

君の心に刻んだ名前のクリームのレビュー・感想・評価

君の心に刻んだ名前(2020年製作の映画)
4.0
これは観て良かった。かなり好みが入っての4.0です。エンドロールの映像が尊い。少年同士の純粋な愛を同性愛が病気扱いされていた頃の台湾を舞台に淡く切なく描いています。「ブエノスアイレス」が好きな人は楽しめると思います。また、監督自身の経験を元にしたパーソナルなストーリーだそうです。ノスタルジックな雰囲気も◎。

1987年、台湾は40年に渡る戒厳令から解放された。カトリック系·男子校に通うバーディとアハンは、水泳の授業で初めて会話を交わす。「バーディ」はあだ名で、アラン·パーカーの映画の主人公から取ったもの。変わり者だったから、そう呼ばれていた。アハンとバーディは日に日に惹かれあっていく。



ネタバレ↓



2人は、プールであった時にお互いに視線を離す事が出来なかった。あの描き方は、リアリティがあるし上手い。あそこで、どうする事も出来ない思いに駆り立てられていて、スクリーンの中の2人に釘付け。もう、キラキラ✴
2人は親友となり、次第に友情以上の感情に気づき始める。そんな時、学校が男女共学になり、2人の所属する吹奏楽部に新入生の美少女バンバンが入部してきた。バーディとバンバンが親しくなるに連れ、アハンとバーディの微妙な関係が崩れて行く。
離れざるを得なかった2人が、ナイアガラで再会するのは、ご都合主義だが、何年も耐えて来た2人を応援したい気持ちが勝ってしまう。
あの後、2人は気持ちを取り戻せたのか?切ない思い出として終わるのか?解らないけど、素直な気持ちで向き合う若き日の2人の映像をエンドロールで流された日には、そんなのどうでも良くなって、美しい2人の姿を幸せな気持ちで堪能し、映画は終わる。
牧師さんもゲイで彼が常々言っていた「今を生きる」という言葉が、沁みる。
そして、気持ちを上手く表現出来ない少年2人のシャワーシーンは、ヤバい。必見です。とても素敵な映画でした。

※のんchan 、凄く好きな映画でした。ありがとう✴
クリーム

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