2023.10.9 49-149
ずっと何かおかしくて、震災で子ども亡くし、それでも変わらずおかしくて、ただそれは変わることなくずっとおかしい。何と思っていいのかわからないが、「現実的」ではないのかもしれないがそれでも生のリアルさがあるような、というか、とても不思議な映画。
セリフのやりとりは絶妙だと思う。お互い、お互いを向き合うことなくずっと冗談みたいなやりとりをする。何かを抱えているわけでもないのかもしれない、と思わせる軽さ、とそれでもやはり何かあらように思わせる深さと。この微妙なラインを酩酊しながら進む、この危うい俳優の演技と演出は、天才かもしれない。でも本当に天才か、この監督の何が天才かはよくわからない。この不思議さ。