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PLAY 25年分のラストシーンのKUBOのレビュー・感想・評価

PLAY 25年分のラストシーン(2018年製作の映画)
3.5
最初はね、こんな子供たちの悪ふざけを延々と見てるとか、苦行に近いな、と思って見てたんだ。ホームビデオなんでパンが速すぎて酔うしね。

初めての運転で事故るとこなんてバカで見てられない。大人になってもバカだしリアル「ヒャッハー」じゃん、とか思ってた。

こんないつまで経っても同じメンバーでつるんでるってのが理解できなかったし。

この主人公のマックスの何でも撮るのは病気だな。ホームビデオって普通は誕生日とか運動会とか、節目の行事みたいな時に撮ることが多いけど、マックスの場合は四六時中。逆にくだらない時をいっぱい撮ってる。その数なんと7万本! それだけ生テープ買うだけでもどれだけ金かかる?

で、この25年間撮りためたビデオを編集して一本の映画にしようとした、そのラストシーンだけは、新たに撮影したんだよね。

ずっとくだらない、つまらないと思ってたホームビデオの集大成に、最後の最後でやられる。そうきたか、と。そりゃそうだよね。もっと早くやれよ!

若い頃のホームビデオのくだらなさから『ヒャッハー』かとも思ったし、25年の歳月を考えれば『6歳のボクが〜』とも比べたくはなるし、でも結局は壮大な結婚式にかけるビデオみたいなもんなんだけど、

25年間も取り続けてきたそのマニアックさに、自分の人生を編集して映画にしちゃうマスターベーションのような行為に、ガキの頃から変わらぬ友人や家族への愛に、脱帽の一本ではある。
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