萩原慎一郎の歌集のイメージを映画化したような感じですが、歌集の内容はあまり関係がないのかなぁという印象でした。
3つの話が同時進行で進みながら、実は時間軸が違うだけで、登場人物は繋がっているという感じでしたが、何でこんなに複雑な構成にしたのか意図が分からず、話を追うのに気を遣い、伝わるものがなくちょっと残念でした。
ちょっと前に、似たようなテーマで少年が３つの時代を通して成長していく姿を綺麗に描ききった「ムーンライト」を鑑賞したこともあり、もう少し時系列を順番にして3部構成にするとかシンプルに表現してもらいたかったです。
この作品を見るなら、直に歌集に当たった方が有意義な時間を過ごせると思います。
原作の歌集の方が、もっと生きることの苦しさとかが生々しく感じるし、こんないじめはダメみたいな陳腐な作品にはなっていません。
