みきぴん

ベスト・オブ・メン〜人間の最高〜のみきぴんのレビュー・感想・評価

3.9
パラリンピック誕生の実話

1944年
ロンドン郊外の
国立脊髄損傷センターでは
戦争で脊髄を負傷し
下半身麻痺の患者たちが
カーテンを閉め切った病室で
ベッドから落ちないように固定され
鎮痛剤と鎮静剤を投与され
手厚いケアは受けながらも
ただ横たわり
死んで行くのを待つだけだった

そこに新しく所長に就任した
ドイツ人医師
ルートヴィヒ・グッドマンは
まずカーテンを開けて
病室に眩しい光を入れる

………………………………………

障害を持った身体を「恥」として
ただ外界から隠されて
守られているだけの
存在で在ることは
身体の痛みは鎮痛剤で消しても
「心」の痛みは
消すことが出来ない

・あなたはどこの出身なのか
・あなたは何の仕事をしていたのか
・あなたは何が好きなのか
・あなたはどんな人なのか

そんな事を聞いて話せるだけで
「人」として
生きる気力を持ち直す事が出来る

…………………………………………

寝たきりの看護から
積極的なリハビリに切り替え
1948年入院患者を対象とした
スポーツの競技大会を開催し
その後
この大会は国際大会に成長し
パラリンピックへと移行して行く

『失ったものを数えるな、
残されたものを最大限に生かせ』
良く耳にするこの言葉を
残したのが
このグッドマン医師だった

「マローボーン家…」や
「1917…」で
切ない表情で心を鷲掴みにされた
ジョージ・マッケイ が
またもや良い仕事をしてる😍👏

そしてグッドマン医師の
愛溢れる叱咤の声
『自分が計画した通りの人生になると思ったか!』
……現実を受け入れ
現実に立ち向かうことで
自分の人生が切り開かれる

「人生ここにあり 」(2008)
「ニーゼと光のアトリエ 」(2015)
などなどと併せてオススメ

善い映画だった☺️🙌
みきぴん

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