ふじこ

7番房の奇跡のふじこのネタバレレビュー・内容・結末

7番房の奇跡(2019年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

韓国映画のリメイクかな。

冒頭で現れる"ハイジの鞄"のハイジがあまりにも偽物過ぎて笑った。
ユキちゃんはギリ見たことあるヤギだった。
韓国版ではここはセーラームーンだった気がするけれど、あっちは意外にも本物だったのになぁ。

偽ハイジの鞄を買った少女におちょくられてあとを追い掛ける内に、少女は岩場から滑り落ちて勝手に死亡。
海から掬い上げた主人公メモが殺人罪として収監される。
軍のお偉いさんの娘だったためにメモは死刑に。
でも同房の仲間達のお陰で娘オヴァとの再開を果たす…。
って流れ自体は大体本家と同じだけれども、韓国版の分かり辛い導入、ここで泣いてねみたいな過剰演出、突然出てきた謎気球(バーナーなしで謎浮遊)とかいうのは廃してあって、概ねこちらの方が出来が良かったと思う。
あっちは結局処刑されてしまったけれど、こちらはかつて娘を亡くした親分がメモの身代わりとなって処刑となり書類上は逃亡犯へ、メモはお婆さんを亡くして一人ぼっちになってしまったオヴァの元へ帰り、故郷を出ていくところで終わり。
どちらも、泣けるほどわたしの心に触れはしなかったけれど飽きずに観られるのは良かったかな、子供かわいいな~って。
メモの無実を証明するはずだった脱走兵がなんかスーッと射殺されてしまった下りとか、無実と分かっていながら娘を殺害したものとして罪を押し付けたあの兵士がどうなったのかは分からないけれど、メモもオヴァもいいヤツだから逃げた先で幸せになってたら良いなあと思った。

リメイク元より分かり辛いと言うか、物足りない部分は同房の囚人達の気持ちを掴む部分とか、協力してくれる人たちとのエピソードが足りない部分かな。ここだけは韓国版の方が優れていたと思う。

韓国版でも思っていたけれど、父親は後天的な知能障害なのかな…?
震えるほどおぞましすぎる話だけれど、知的に問題のある女性が施設や外で性的暴行や虐待を受けて…という話は何度か聞いたことがあるのだけれど、男性側の場合はどういった状況があるのだろうか。
この映画ではそこの設定が婆ちゃんに連れられてなんかいい感じになったとしか分からないな…。
他でも、少し精神遅滞のある男性とのロマンスがある作品を観たことがあるけれど、先天的の場合は彼の純真で真面目なひたすらいい人間である部分に惹かれた…とかそういう事…?それとも相手も知能障害があったのかな…。
そんな事気にして観るのが間違っているのかも知れないけれど、気になるものは気になってしまう。
ふじこ

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