高峰三枝子目当てで鑑賞。
田中健演じる「俺たちの街」を作るんだというバカらしい夢を見る弟に開いた口が塞がらなかった。
田中健はアメリカのヒッピー文化に影響を受けてアメリカ留学から帰って来るのだが、まずその、ドラッグ、セックス、アルコールで自由と平和を求めるヒッピー文化に共感できないから、考えの浅い夢見るお坊ちゃんをバカとしか思えない。
母親と兄の方に共感してしまった。寛大すぎる。

田中健も多岐川裕美も歯の浮いた科白ばかりで、しかも演出に凝ったのかもしれないが、その演出は見てるこっちが恥ずかしくなるもので…全てが失敗の映画だった。

なにがカルロスだ笑 演じてるカルロスもバカバカしかったんじゃないかな。
「風船が好き」ということをテーマにしたら、もっとロマンチックで深い物語が描けた気がする。同じ夢見る女性を描くにしても子供心を忘れていない純粋無垢な人として…。

ホントにつまらなかったな。ステーキ食べてるシーンは美味しそうで良かったけど。

記録もれ

アメリカの大学行って家族に内緒でドロップして実家帰って、家業は拒否でもっぱらの目標は"夢の街"をつくりたいボンボン。ウッドストックにかぶれて、地元のイケてる店（森本レオが店主）で「アッチ（アメリカ）では〜」とか語る鬱陶しい田中健。そして責任の家長、家族のはみ出しは一切許さない女社長の高峰三枝子がひたすら怖い。A&Q工房勤務アーティスト風の多岐川裕美の風船ドリームもその後の人生を見据えてしまうほどの高峰三枝子パワー。それにあっさり負けてしまう、圧倒的に風船の数（ドリーム）が足りなすぎんだわ田中健。ヒッピーとか言ってイメージ悪すぎのカルロス（誰？）と妻の中山麻里。カルロスを金でしかみてない音楽プロデューサーの中島久之さんが相変わらず中島久之さんぽい役で嬉しい。いんちきジャーナリストのオザショーも金の話。アメリカ戻って皿洗いから出直せ田中健。どんなにしょーもなくても斎藤耕一の作品は楽しめる。特集終わってちょう寂しい。