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100日間生きたワニのますのレビュー・感想・評価

100日間生きたワニ(2021年製作の映画)
3.0
視聴時しんどさはあったものの、なんやかや見てよかったなーと思えるタイプの映画だった。

前半は(4コマをアニメにするのが難しいとはいえ)テンポが悪く、ツイッターでやっていた「毎日更新することでワニくんの生きてる感を演出しつつ感情移入させる」という技も封じられてしまい、イヤーこりゃなかなかキツいわね!という感じだったが、後半から流れがフワッと変わって、映画としてのテーマが見えてくる。(微妙な薄っぺらい会話もぐっと味わい深くなる)

100ワニが当たったのはわりと時代性というか、斜陽気味な社会ゆえに「ポジティブに見えて実はうっすらと厭世的な人」が増えてきているからだと思っているのだけど、個人的には人の生を儚んで終わる話はあまり好きではないので(もちろん原作はそれだけではないけど)、今回後半があってよかったなと思った。どれだけ傷ついて感傷的になろうとも人生は続くのだ。

あと中村倫也と山田裕貴がいい仕事してるな〜と思った。

※追記
100ワニの「ツイッターだからこそできる感動体験」を、映画で表現することは正直めちゃくちゃ難しい。でもそんな中でも原作で伝えたかったテーマをちゃんと拾って映画として見せてくれたので、やはり監督はいい仕事してた。
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