冒頭30分はコミカルすぎて不安になるが、そのあとはいつもの料理と落ち着いた人間ドラマ。
全体的に良くまとまっており、会話の何気ないセリフから登場人物たちの心情へ至る伏線もしっかりと張っている。
海外作品のようなLGBTQの人権を認めさせようとする強いメッセージ性はほぼなく、ただ穏やかにそれぞれを許容していこうという空気が新鮮で素晴らしい。まさに日本らしいLGBTQ作品。
全体的に和やかなので、LGBTQに馴染みの少ない年配の方にもおすすめできるだろう。
もちろんご飯も美味しそうで見ていて楽しい。
コミックスの実写化は過剰にコミカル演出されることが多いが、ここまで日本のマイノリティについて真摯に考え抜き、シナリオを完成させた制作陣に感謝です。