ソラ

護られなかった者たちへのソラのネタバレレビュー・内容・結末

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

エンドロールの桑田佳祐が最高に泣けた...


震災のなかで出会った泰久(佐藤健)とケイさん(倍賞美津子)とカンちゃん(清野菜名)の3人だけで寄り添って生きているって感じがちゃんと感じられた。避難所にいる人たちが家族だったり友達だったり知り合いだったりでグループができている感じはリアルというか、実際そういう中にひとりっぼちだったら心細くて周りにツンツンしてしまうかもしれないなって思った

徐々に泰久が誰かをかばっていて、たぶんそれはカンちゃんだってわかってくるけど、あのむごい殺人を女の子一人でやるっていうのは現実的じゃないように思えて、最後の事件の時も「ほんと?」って信じられない感じだった。だけど誰が殺したってよりもなぜ殺したのかってところに重きを置いたとき、それがカンちゃんなのは納得した。
ケイさんのもとに泰久を連れていったのも、泰久兄ちゃんが就職で町を離れるときに最後まで暗い顔していたのもカンちゃん。繋がりを求めていた、まだ小さな女の子のまま大人になったカンちゃんなんだ

生活保護を受ける親子のシーンは悲しすぎた。生活保護を受けている子は塾にも行っちゃいけないんですか?!って泣く母親。生活保護を受けている人に対して冷たい目線を向ける人がいる世の中でも、保護を受けてなんとか生きようと頑張っている人にそんなこと言われて何て返せるだろう。

あと林遣都さんの役はなんのためにいたんだろう?バディとしては、最後に取り調べをやらせてほしいってところで一緒に頭を下げたぐらいしか印象ないし、、、
震災を経験していないって言う外野の存在にしてはなんの効果にもなってない気が。
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