Liz

護られなかった者たちへのLizのレビュー・感想・評価

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)
3.8
映画館のポスターで見た記憶ありましたが、やっと見られました。
震災の理不尽な力を背景にしつつ、社会制度としてある生活保護へ、全てが潤滑に回る世界ではない社会への理不尽さを訴えることが作品の肝だったと思います。
果耶ちゃん演じる韓ちゃんの最後のSNS、「何もしないで1人部屋にいると自分は1人ぼっちのような気がしてきます。でもそれは違います。あなたを気にかけてくれる人が必ずいます。」はどんな境遇の人にも響く温かい言葉だなと感じました。
佐藤健の役と阿部寛の役の息子との関係性が最後に暴かれていましたが、その構図を見ても、助けられなかった人がいるなら次の人へ、と思いやりや愛のバトンは諦めることなく繋がっていってほしいものだと思いました。
率直な感想としては、様々な人の思いも交錯し、犯罪への憎しみがどこを向けば良いのか難しい作品でした。
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