西木寸

ファザーフッドの西木寸のレビュー・感想・評価

ファザーフッド(2021年製作の映画)
3.8
netflixオリジナル。
「アメリカン・パイ」のポール・ワイツ監督✖️「ジュマンジ」(2017)のケヴィン・ハート。

子供が産まれてすぐ妻を亡くしシングルとなった父親が、周囲の人々とぶつかったり支えられたりしながら、成長していく。子への愛と亡き妻への思い、ずっと涙が溢れちゃう。

特に前半がやばい。娘と亡き妻への思いが背景に漂いながらも、必死に子育てに向き合い頑張ってる感じ、ユーモアを交えた映画なのにずっと涙ぐんでた。
そんな中での検診での救いの一言、そしてお互い必死ゆえ衝突してた義理の母とのあるシーン。映画中盤にてクライマックス級の涙。

そんな娘が乳児だった前半は年間ベスト級なのに対し、少女になった後半はトーンダウン。「仕事との折り合い」問題が急浮上する不自然さと、そこをはぐらかして終わってしまった所。
ネックレスの下りとか「アヒル」を使った空白期間の思い出の見せ方とか素晴らしいのに、勿体ない...

ただ。同じく子を持つ父親として、がっつりと「生活に侵食してくる」レベルで色々と感じる素晴らしい映画だったのは確か。
成長を見守れる事は尊くて、煩わしい事さえ幸せな事なんだなって感じられる。
日々大切にして、子供に寄り添って生きていきたいな。

ケヴィン・ハートがマジで良いのよね。
コメディの印象なんだけど、その雰囲気が残りつつ、一生懸命で必死に頑張ってる感じが出てて、共鳴しつつほっこりできる。
他にもキャラクターが、やな奴だな...って偏見を地味に裏切って優しさを持ってたりして、全体的にほっこりする。
西木寸

西木寸