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スーパーサイズ・ミー: ホーリーチキン !のハレルヤのレビュー・感想・評価

3.8
ファーストフードばかりを30日間食べ続けたら体はどうなるか、ドキュメンタリー映画監督のモーガン・スパーロックが自ら実践して話題になった「スーパーサイズ・ミー」。今度は自らがファーストフード店を立ち上げて、外食産業の経営の裏側に踏み込んだドキュメンタリー。

冒頭からいきなり「スーパーサイズ・ミー」で話題になった映画監督のモーガン・スパーロックがチキンの店をオープンするという衝撃的なニュースから始まる本作。彼がどのような経緯でこの試みに至ったのか、それを遡る形で本作は展開していきます。

前回は自らがマクドナルドをひたすら毎日食べるという体を張った内容に対し、今回は自分から店を立ち上げて、原材料になる鶏を育てるところから始める。経営のノウハウを学び、客が何を望んでいるか、宣伝はどうするかなど全てを監督自身が考えていく様子が捉えられます。

卵を孵化させて可愛らしいヒヨコが大量に誕生。愛しんでいたらこの6週間後には食卓に並ぶという事実を突き付けられ、真顔に戻るモーガン。養鶏場の現実を描きながら、健康の定義や鶏の飼い方も実際には大きな制限はないという事。普段の生活では知ることのないチキンを作る上での決まり事がよく分かりました。

そしてこれは外食産業だけに限りませんが、宣伝の大きさにもかなり踏み込んでいます。とにかくイメージ重視。実際にはベッドして「美味しそう」「健康そう」「綺麗そう」と、よく分からないけど良さそうなイメージを植え付ける事が重要。これが宣伝の肝になっているのが堂々と映し出されているのが本作のポイント。

そんな経緯を経てのオープン。モーガンは全てを隠すことなくお客さんにも事実を知りながら食べてもらう事をアピール。やはり彼の侮れない策士らしさを感じましたね。そりゃ外食産業から要注意人物扱いされる訳だわ笑
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