まつこ

ホテルローヤルのまつこのレビュー・感想・評価

ホテルローヤル(2020年製作の映画)
3.7
桜木紫乃さんの小説を読んだ1年後に観ました。

短編集から構成されていますが
最初の話以外すこし繋がっている。

最初、このホテルローヤルが廃墟になって、廃墟でヌードを撮るカップルから始まるので、え?と思うかもしれませんが、まぁ観ていればわかります。

波瑠が演じる主人公の雅代は、釧路湿原を背に立つ小さなラブホテル「ホテルローヤル」経営者の一人娘です。原作の世界観を踏襲しながら、映画として成立させるために設定を色々と変えているが、目を見張るべきポイントは映画美術にある。昭和のラブホテル、素敵。

子供や介護で精一杯になったり、両親が浮気したり、嫁から見放されたり、一人息子が足を踏み外してしまったり。死にたくなることはあるけれど、死ぬ以外の選択はあるはずだ。綺麗事かもしれないが、生きたら何とかなる。何も死ぬことは無いだろ。と、なんか悔しい気持ちと、ホテルにきた様々な人間模様にほっこりする。

礼服を着た5000円の使い道夫婦が大好き過ぎて、少し泣きました。
まつこ

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